今朝も外は霧と雨、、、だが屋根があるからコッチは余裕綽々だ、、、さすがに石積みは無理だからシノ作り続行

古鉄筋の先っぽを焼いてハンマーで鍛造、、、

あらかた形ができたところでサンダー仕上げ、ガスで再度真っ赤に熱して

素早く水で冷やす、、、いわゆる「焼入れ」だな、、、こうすると軟鉄の分子構造が変わって鋼鉄になるわけだ、、、焼きを入れて硬くしとかないと、鉄を抉る時、負けて曲がってしまうからね

写真上のシノは北海道の山中の朽ちた納屋で見つけたモノだ、、、その辺りに昔冷鉱泉が湧き出ていて、それを沸かして難病患者を癒したらしい、、、その辺りの土地30町歩余りを安く買収できたので、その鉱泉を探しに行ってこの錆だらけのシノを持ち帰ったんだよ、、、多分昔の鍛冶屋が手打ちで鍛造したモノだろうな、、、先端が細いが強靭で使い良くて重宝してる。
下の短いシノが今朝作ったモノだ、、、曲がりを強くしてあるのは、上のしので鉄線を捩ったとき、スキマに短い方のシノを差し込み易くする為だよ

シノを作り終えたが霧は深いままなので、リバディオまで買い出しに出かけた、、、ピラール婆ちゃん丹精の花々、、、朝から晩まで牛、豚、鶏、猫、犬、畑、薪作り、家事、、、休みなく働いてるのに花も上手く咲かせるよなあ、、、

途中の山道は草木がビッシリ生い茂ってる、、、雨の少ないスペインではやはり特別な場所だな

霧に煙るタラムンディ、、、こうして眺めると落ち着いたイイ村だな

リバディオのスーパーで食料の仕入れ、、、こちらのメロンは大きくて美味い

ところで俺がどうして焼入れなんかできるか教えようかユウジ、、、
俺の生まれた村から川を挟んだ向こう側の村に鍛冶屋があって、その頃は農家の鎌や鍬はそこで売ってたんだよ、、、売るというより修理していたと言った方が正確かもな、、、だってその頃の農具は一生モノで、刃が欠けても柄が折れても修理して使ってたからね、、、それで俺は18離れた長兄に連れられそこを覗いてスッカリ鍛冶屋が気に入ってしまったんだ、、、それでヒマがあるとそこに行って鍛冶屋の仕事を眺めていた、、、鍛冶屋は子供が連日来るもんだからさぞ迷惑だったろうが、、、そこのオヤジは俺が側で仕事を覗き込むのを許してくれた、、、鉄にも色々種類があって、ヤスリなんかは硬い鋼鉄だがあれで刀を作っても叩き切ろうとすると折れてしまうという事なんかも教えてくれた、、、俺が竹で作った弓矢を背負っていたら、「人は撃つなよ」と言って五寸釘で矢じりを作ってくれた、、、五寸釘を火床で真っ赤に焼いて金床の上で叩いてアットいう間に矢尻の形にしてそれを水に入れるんだが、、、一瞬だけ入れてすぐ空気中に出すと、真っ赤だった矢じりが元の方から尖った先の方に向けてスーッと紫色に冷えが走る、、、その冷えが先端に達するほんの前にもう一度水に浸けるんだ、、、すると矢尻の先端5ミリほどだけ焼きが入って硬くなる、、、そうすると先端がハガネで後ろ部分は弾力のある軟鉄の矢尻になって、鋭く硬い先端で標的に深く刺さるが柔軟性もあるから先が折れない、、、まあ日本刀の原理だな、、、そんな高度な鍛造技術を10歳の子供に教えながらオモチャを作ってくれたんだから、まああの時代はまだノンビリしたもんだったなあ、、、
兄貴に作ってもらった弓矢だが、矢は雌竹にカラスの羽を付け、雌竹の先を尖らせただけの矢だったから大根を狙うくらいが関の山、、、帰りがけにその鉄の矢じりで通りがかりの納屋の板壁を撃ったら矢が見事に突き刺さってブルブル震えてなあ、、、もう戦国時代の武将になった気分で、、、その記憶が62年後にスペインの山奥で鉄を叩いているワケだよユウジ、、、ハハハ