湯タンポ

今日も雨で、終日、ロケットストーブの溶接。ドラム缶をかぶせて蓋をして、グルリと溶接で密閉した。この溶接が難しくて、チョット放すのが遅れると穴が空いてしまう。それで鉄線の先をあてがって再び溶接、これを延々と繰り返す。やってるうちに、固まった鉄が盛り上がってデコボコになる。それをサンダーで削ると穴が塞がっていなくて、、、目が焼けてチクチク星が浮かぶ、、、そんな事を一日中やって、どうやら煙が漏れない程度に仕上がった。

ほら、こんなに濡れた薪でもちゃんと燃えてるだろ。此処はなかなか薪が乾燥しないから、濡れた薪でも使えるストーブはありがたいよ。

夜は冷えるから7月でも湯タンポは必需品だ。湯タンポなんか売ってないから、4リットルのオイルボトルを使ってる。毎日夜はバケツでお湯を沸かしてこれに入れる。日本の湯タンポは朝になると冷めてしまうが、この4リットル湯タンポは翌日の夜まで24時間暖かい。湯量が多いと冷めにくい事がわかった。これは実に重宝してる。

終日の溶接作業で、顔が焼けてヒリヒリする。キュウリの薄切りで顔パック。顔はキュウリで冷やし、足は湯たんぽで暖める、、、眠る間際まで忙しいコトだわ!

再び御注告ありがとう

また危ない処を助けてくれたね。屋根上で石板を運んでいたら、「石板の上を歩いた方が良いよ!」という声なき声が聴こえた。確かに石板が残っている部分の方が安定して歩き易い。これまで俺は手前から石板を外して、下見板や下敷きの石の上を歩いて石板を運んでいた。それは少しでも屋根を軽くした方が安全と思ってのことだったのだが、云われてみると確かに石板が重なり合っている処の方が安定している。

 

石板を除いた後の下見板は縁が腐っていて、よくこの重い石板を支えているもんだと感心するが、どうも石板自体が組み合わさっている事で、落下せずに保っているようだ。

それで石板が組み合わさっている処を歩いて行き、端の方から外して手前に運ぶことにした。どうして外しながら進むという、危ない方法に固執していたのかなあ?

夕方、壊れた変圧器を何とか直せないかと分解してみたが、電線がショートして溶けていて手に負えなかった。それでふとこれも雨曝しで壊れてしまい、放っておいたハンドグラインダーが目についた。分解してみると、中のハンダ付け部分が錆びて切れていたので、これは治す事ができてメデタシメデタシ。ハンドグラインダーは、此処では最必需品で、2台ではサンダーを付け替えるのに手間取るので、3台あると助かるのだ。

作業を終えてネットを開くと、日本の友人から翻訳文が送れていた。これは今度電気を引くためにピラールお婆さんに協力をお願いする手紙で、友人にスペイン語に翻訳を頼んだものだ。見えない人、見える人に助けられて生きているんだなあ、、、。

ロケットストーブ

今日も雨で屋根解体は無理なので、作りかけのロケットストーブ作りをやった。

これは何をやってるかと云うと、作りかけのストーブを作業台の上に持ち上げているのだ。これから切り放した三分の二のドラム缶をかぶせて溶接するのだが、下に置いてあっては、腰が痛くて溶接作業ができない。それで作業台の上に乗せて、腰を伸ばした姿勢でやりたいのだが、中心の燃焼エントツ部分と蓄熱部分の間に入れる不燃断熱材(パーライトが軽くて最適)が無いので、砂を入れたのだ。燃焼部分の溶接も素人だから隙間だらけになったので、粘土で固めた。それで異様に重くなって(150キロくらい)とても独りでは持ち上がらない。で、工夫して、足場板で坂道を作り、荷造りベルトで少しづつズラしながら持ち上げている情景だ。

 

無事作業台に乗っかって、所々ドラム缶を溶接して今日は作業終了。

ケンたちが来るまでにテントの中を乾燥させないとなあ、、、せっかく遠い処を来るのに、青カビの中で寝かせるわけにはいかないからなあ!

ところでユウジはロケットストーブというモノを知ってるか?このストーブは燃焼室と煙突60センチくらいを断熱して、この部分を高熱状態にするのだ。そうすると煙突内と外気の温度差が大きくなり、煙突内の空気は凄い勢いで上昇する。すると当然焚き口から空気を吸い込む事になり、しかも燃焼室は高温だから、酸素が充分供給されてよく燃えるという仕組みだ。

短い煙突から排出される高温の燃焼ガスは、密閉されたドラム缶の中に吹き出すからドラム缶を暖め、ドラム缶の下部に繋いである排気パイプから外に排出される。最後の写真の左側に見える穴が焚き口で、右側に見えるパイプが排気孔だ。

ドラム缶の鉄板は薄いので、素人が溶接しても溶けてアナだらけになってしまう。アルミテープで穴を塞いでも保つかなあ、、、。結構熱くなるはずだからアルミテープではダメかもなあ、、、れなり食堂の煙突もアルミはすぐ剥がれてきたからなあ、、、またそのうち良いアイディアが湧いてくるだろう。

 

 

ベガデオ

今、車で30分のベガデオという街に来ている。入り江が河に10キロほど入りこんだ入り江のまちだ。

ここに一番近い銀行支店があるので、そこでカードの再発行手続きをやりに来た。もうこれで3回目だよ!とにかくこっちの銀行は不親切で手続きも間違ってばかり。待てど暮らせどカードは届かない。以前スペインに移住した時も一静が散々苦労したがね。

あんまり待たされて俺が爆発するのを恐れて、ユウは一人で銀行に行った、、、で、俺はカフェでこのブログを書いてるワケ。

 

カフェの椅子に座ってボンヤリ往き来する人を眺めていると実に不思議な感じだ。其々の人が其々独自の世界を見ているわけだが、不思議にも同じ世界を見ているという錯覚の元にお喋りしている。

先刻から、画面右上の男達はしきりに口角泡を飛ばして大声で喋っているのだが、意見が合わないでお互いに自己主張しあっている。それで誰かが同意すると実に嬉しそうに笑う。でも観察する限り、それは同意ではなく同調だ。相手はこれ以上言い争ってもしょうがないと思って、心ならずとも同調したわけだ。考えてみると、世間の会話はほとんどこれと同じだな。反論しないでそこそこ同調し合うのが一応のマナーになっているだけで、本当に意見が一致するわけはないのだ。だって個々は独自の経験と知識を抱えていて、その窓から外を見ているのだからなあ、、。

ユウジ、おまえと俺はいつの日か同じ世界を見て、それについて語りたいものだなあ、、、それはどんなに幸せか、、、

 

雷雨の後

雷雨の夜が明けて起き上がろうと思ったら、腰が痛くて起き上がれなくなったてそのままテントの中で寝ていたら、ゆうが心配して来てくれて繕身法を施してくれた。

おかげで起き上がれるようになったが、今日は石運びはヤメ。もうすぐゆうが帰国するし、独りで動けなくなったら困るからなあ。ゆうも此処に来てから足が攣ると云うから、どうも湿気と寒さが原因のようだ。薦められて腰に厚手のタオルを巻いたら非常に楽になった。それで早速タオルを重ねて作業用の腰巻きを縫う。

スコットランド以来のミシン。半年も雨曝しの荷物の中に紛れていたのだが、、、スイッチを入れたら快調に動いてくれた、、、大敵の湿気にも耐えてくれたのだから、俺も湿気くらいに負けてはいられない。

どうしてミシン掛け慣れてるかって、、、フフフ俺は昔、国立の縫製工場で1日50枚以上の布団カバーを縫っていたんだ!   ユウジ、、、ワカルナ、、、。

うん、すこぶる具合が良い!外は雷雨で時刻は午後4時、、、でもこちらは10時頃まで明るいので、午後4時は日本の午後1時くらいの感覚なのだ。

それで、作業着の下に腰巻きを巻いて、作りかけのロケットストーブを作る事にした。

このストーブはテントの中に据えるつもりだ。テントで寝る場合は湯タンポで寒さを凌いでいるが、どうもそれでは湿気を防ぐ事が出来ないからな。それに今度ケン達が来た時も、どうやらこの調子では、楽しい夏キャンプとはいかないようだしなあ。

このストーブは排気をテントの外に出して、熱気だけが室内を暖める構造だから、多分室内は乾燥すると思う。多分な、、、もしダメだったら皆んなで南部に脱出だ!あそこは反対にカラカラだからなあ、、、全く極端な国だわ!

 

 

アブナイ!アブナイ!

ユウジ、ご注告ありがとう、、、それともケンの意識かな?  とにかく俺は最近、独り仕事しているあいだ中、胸の中でブログのオマエとお喋りしているんだ。すると胸の中のユウジは、俺と心を通わせる数人の人物の阿頼耶識と連絡して話の内容によってはその人物と入れ替わるような感じなんだ。

石板を吊り上げたていた時、「ボルトの部分が危ないよ」と云うのだ。それで急いでアルミポールの先端のフック部分を見たら!

ナッ、曲がってるだろ。せいぜい200キロくらいの重量だから、10ミリボルトで充分だと思ったのだが、ポール先端に固定されてるから、ポールを上げ下げする度、前後に曲がったり伸びたりするのだ。これを何回も繰り返していると、金属疲労を起こしてどんな太い鉄材でも破断してしまう。実に危ないところだったよ。

さっそくもっと太いボルトで輪っかを作って、ポールに密着するよう作り直す事にした。ポールとの間も遊びの部分が無いように密着させ、輪っかもポールと並行させて固定した。こうすればワイヤーが前後に角度を変えても、繋いでいるUボルトが動いてボルトに無理がかからないからね。

それともうひとつ良いアドバイスありがとう。屋根の石板を外していて、「屋根葺きの時、これを一枚づつドリルで穴空けて釘ドメしていくのは大変過ぎるなあ、、、」などとオマエに話し掛けていたら、「ズレなければ良いのなら、別に穴あけなくても、石版の下側に釘打っておけば良いじゃない?」と、オンナ言葉が聴こえたのだ。

 

俺は思わず「オオ!」と叫んだ。確かに石に穴あける必要は無いのだ。軽いスレートなら上から抑える必要があるが、石板は重いから、いくら風が吹いてもそれで動く心配は無い!下にズレようとする力だけ止めれば良いのだ!それで一番最初の石板だけ下を釘止めして、そこから泥と石灰を混ぜたモノを挟んで石板を重ねていく事にした。

この声は女言葉だったので、もしかすると一静だったかもな。彼女は建築には素人なんだが、時に思いもしなかったアイディアを出す事がある。俺が建築の常識に縛られている時、一静は全く別な角度からそれを見るから斬新な思いつきが生まれるのだろうな。もちろん彼女に俺の解体作業が見えるわけじゃないが、どうも全然別な次元で集合的な意識がそういう思いつきを報せてきているように思う。今日は色々心の声が聴こえて楽しかったよ、、、

声が聴こえるといえば、作業終えてユンボのエンジンを止めると、必ず「ジージー、ジージー」と、俺を呼ぶ声が聴こえるので、レナリが呼ぶのかなあと思っていたら、エンジン冷却装置の残音だと解った!分裂症気味なのかなあ、、、!

雨のち晴れ

朝降っていた雨が止んで晴天になったので、石板降ろし再開。ところが石板に張り付いて咲いている花が、どうにも気になってなあ、、、邪険に毟り取る気になれなくて、石から外しておき、下に降ろして寄せ植えした。適当な平鉢でもあれば素敵な鉢植えになる処だが、何にも無いから朽ち板に載せた。

「この清らかな花を、1番早くブログを見たあなたに捧げます」なんて、、、心優しい老人を演出してみた、、、慣れ→狎れになりやすいな、、、俺も段々ブログ書くのに慣れてきて、構成が嫌らしくなってきた!さて一服したから石運び続けるわ。

雨に祟られ

「さて今日から石板降ろしだ!」と意気込んで作業に取り掛かった。石板に苔が生えていて足元が滑る。慎重に動いて石板を箱に入れる。屋根に残っている石板は割れていないから思ったより大きい。どうも俺では持ち上がらないヤツもありそうだ。

家より大きい正面の御神木に見守られながら慎重に作業を進める。

村人に聞いたところでは、石板一枚づつに穴を開けて釘打ちしてあると云ってたが、釘は打ってない。石板を重ねてあるだけだ。今度の改修では、屋根の角度をもう少し急にしたいが、そうすると石板がズレやすくなるし、屋内を暖房すると石板の下に断熱材が無いと結露するだろうから、屋根葺きの際は何か対策を立てないとな。

 

屋根の処々に高山で見かける可憐な苔の花が咲いている。取ってしまうのも可哀想な気がするので、後で鉢植えにしてみるつもり。ブーケみたいに密集して咲き誇っているが、何十年も人目にも触れずこうして咲いてきたんだろうなあ、、、

石板を箱に運び入れて、ユルユルと地表に降ろす。大きいヤツばかりで、箱が小さ過ぎた。パレットだとずれ落ちるかと思って箱を作ったが、パレットに変更だな。

順調に進みそうだと喜んだとたん途端雨、、、😂   しょうがない、特装ユンボはひとまず車庫で待機して貰って

俺は作業小屋で作りかけのロケットストーブ作りに作業変更。

作業小屋があるから有難い。屋根仕事は滑るからカッパ着てもやれないからなあ。ところでこのストーブは消化器なんだけど、作りかけなのに磨いてあるだろ。切断していると塗ってあるペンキがボウボウ燃えてくるので、あらかじめペンキを落としたのだ。

しかしよく燃える消化器って、、、、、どうなんだろなあ!

 

 

自家用クレーン完成

今日は一日延長アームの溶接作業。湾曲したバケットに直角のアームを脱着出来るように加工するのは、なかなか難しい。慣れない溶接ですぐ火傷するが、その度にキュウリを貼って治す。これは火傷直後にやると抜群に効くのだ。昨日も今日も計3回ヤケドしたが今はもう痛まない!皮手袋の親指の処が破れているのに気づかず、ウッカリ焼けた鉄材を掴んでしまったが、すぐキュウリの切れ端を皮手袋の親指の処に押し込んでそのまま火傷した手にはめて作業続行、、、すぐ痛みが薄らいでくる。

出来上がって、7メートル先のアーム先端でどれくらいのモノを吊れるか試してみる。

アルミのポールがグッと撓ったが、小さい石板10枚くらいは軽く持ち上げられることが分かった。軽いのでアルミポールを使った。強度的に保つかどうか案じたが、どうやら100キロ程度は大丈夫みたいだ。

所定位置にユンボを置いてみたが、この位置から屋根の半分以上はカバーできそうだ。

さあ、明日はこれを使って屋根の解体に取り掛かるぞ!

屋根の石板降ろし

屋内の石板は運び終わったので、屋根に残っている石板を降ろす作業に入る。平地でも重たい石板を、腐って崩れ残っている屋根から降ろそうというのだから、なかなか厄介な仕事だ。

俺の計画では、手前に見える小山の上にユンボを上げて、ユンボのバケットにパレットをぶら下げ、そこに石板を屋根板から剥がして、数枚載せては静かに降ろすという想定だった。

ところがユンボを小山の上に上げてみたら、アームが短くて数メートル先以上は届かない事が判った。独り作業だからバケットから命綱を装着しないと、多分2,3回は足元の屋根板が崩れ落ちるだろうし、石板を抱えて石壁の上を歩く自信もないので、何か別な方法を考えなくてはならない。

それで思いついたのが、アームの延長だ。吊るし上げる石板は、重いといっても数十キロだからユンボにとっては軽いもの。だから100キロ程度のモノなら4メートル程度アームを伸ばしても支えることは出来る。

それで、又、屑鉄屋に行って材料を漁ってきた。肉厚のアルミポールとポールの内径に外径がピッタリ合う肉厚鉄パイプが見つかった!それで細い方の鉄パイプを太い方のアルミパイプに叩き込んで、延長アームを作り出した。

 

外径と内径がピッタリで、大ハンマーで60センチくらい叩き込んだら、もうビクともせず完全に密着した。

それで今度はこの延長アームをバケットに装着できるよう加工する。簡単に脱着できるようにして置かないと、ユンボが他の作業をできなくなるからね。

仮置きしてみて、何処にどんな装置を付けたら良いか考える。

バケットの背側を延長してバケットに付いている通常使用しない2つの穴に鉄棒を差し込んで連結する事にした。

バケットの爪先は二本の爪とアームから直角に繋がっている角鉄を帯鉄でグルリと巻いて支える事にした。

直径30ミリの鉄芯と内径30ミリの肉厚パイプが必要だ。

かなり力がかかる部分だから、軟鉄ではダメで、車両の心棒みたいなモノじゃないとな、、、又、クズ鉄屋だな、、、ここで一旦作業はストップ。焼いておいてジャガ芋で朝兼昼食、、、ピラールお婆さんから沢山ジャガ芋をもらったので、重点的にこれを戴いている。

焚き火で焼いてオリーブ油と塩で食べるジャガイモ、、、美味いわあ!

ところでこんな技術的な事を羅列しても、ほとんどの人は興味持たないだろうと云う意見がある。しかし、俺は好奇心旺盛で山中で自給自足生活を希望するような少年向けに、一種の教科書になったらいいなと思って書いているんだが、「今時そんな少年いるかなあ、、、」とも言われたので、もしかするとこの日記は俺独りの楽しみかもしれないなあ、、、でも少なくともユウジだけは付き合ってくれるよなあ、、、それに俺は最近作業していて、何処かで子のような孫のような存在が俺の作業を眺めているような感じがあるのだ。

もしかすると「レナリの無意識」か、縁のある子供全員の無意識のようなものか、、、などと思ったりもするのだが、、、とにかくそういう感じで心の中でその幻のような存在と会話しながら作業している。

ブログに書くのも、ユウジのような孫のような、、、その会話の相手に伝えるつもりで書いているのだが、これを書く事によって、又、新たな思いつきが湧いて来て、これも楽しみなんだ。だから誰も興味を持たなくても俺は独創的な毎日を送れて、それをおまえや孫という心の中の心友に向かって書き綴るのが楽しい。